|
馬場島から早月尾根往復 |
北岳から始まり仙丈岳、甲斐駒、空木岳、塩見岳、聖岳、光岳、槍が岳等その他日帰り登山をやって来たけどいつもどこかで早月尾根を元気なうちに登りたいと思っていた。昨年槍ヶ岳の日帰りを終えたので次は劔の日帰りしかないない、と決めていた。と、いうわけで念願の早月尾根から劒岳だ。 夏山本番。ということは静かな山行は今日しかない。二日前から早寝をして体調を維持してたので仕事を速めに切り上げて夕方6時日本海まで出発。 予想以上に道路は空いており東海北陸道から白川郷を走り再度北陸道で立山ICへ。4時間、緊張してるせいか呆気なく着いた。 最初の一歩から急な斜面だ。まずは松尾平目指して急登する。身体の調子は悪くないがまだ眠気が残ってる。 |
出発時の馬場島登山口前から |
一登りで開けた広場にでた。1000mの標識が設置してあった。ここから200m毎の標識が始まる。 1500m過ぎた辺りで劔本体が時々見えた。まだまだ遠い。汗はどっぷりしたたり落ちてる。 |
|
濡れた地面と草木に服を湿らしながらゆっくりよじ登っていった。背後の山並の高さになった頃時々発電機の音が聞こえてきた。 青空のピークに飛び出ると足元に早月小屋が見え、前方に2600m,2800mを従え劔本体が充分威圧的に聳えていた。
小屋の横から急登が始まり、気付くと小屋を足元に見るような感じで登って行く。更に登ると小屋だけでなく馬場島方向まで見えるようになる。前穂から岳沢、上高地が見えるようなもんで帰路の辛さが想像できる。 |
|
2400m先で掘割状態の尾根登りから完全に尾根状に出る。ハイマツ帯の始まりだ。ヘリがすぐ近くを飛んで行った。 2600m標識の先から残雪帯が始まる。暑さがやや軽減されて気持ちいい。残雪を登りきった先から今度は岩稜帯が始まる。 時々下山パーティとすれ違う。まだ今日は閑散としてる。岩稜帯の急登は足腰にキツイ。声もでず黙々と登った。 段差のある岩登りは更に疲労度をアップさせる。緑のある岩稜帯を登りきると2800m標識、後0,7キロ。振り返ると2600mへの尾根と馬場島方面が、眼前には劔西面が迫り青空との境に十字標識が見えた。 |
ハイマツ帯の尾根上に出る。前方に2600m地点 |
少し登ると鎖場が始まる。真新しい鎖だった。シシ頭を過ぎ鎖場の連続を繰り返す。上方に人の姿も見えたりする。 岩の上を歩くようになるとペンキが多くなり、導かれるように十字の標識を目指した。劔沢との分岐だった。 まだ高い地点があり山頂はまだ先だった。ゆっくり帰路を確認しながら岩の上をペンキに沿ってつめると祠が見えてきた。 久しぶりに感動の山頂。12時半前に到着、少々余裕がある。岩を積み重ねたような山頂、祠前のスペースで水分と軽食を取り山頂を楽しんだ。 ガスが上ってきており三の窓方面しか見晴しがなかった。山頂は先人が一人食事をしており静かに味わうことが出来た。 12時前にはそれなりに賑わっていたそうだ。劔は小屋迄も時間があるしタテヨコバイの通過もあるので天気がいいうちにまたお昼までには下山するのが安全と皆理解してるようだ。私も先が長いし疲れがとれた感じなので下山にかかった。 |
|
岩場を早月尾根分岐まで戻る。ガスってると気をつけないといけない場所だ。 鎖場の急斜面を一気に下る。シシ頭を過ぎ慎重に素早く下る。2800mで先を見ると登りの時鎖場にいたグループが毛勝谷頭先を動いていた。劔に別れを告げ嫌な登り直しが待つ2600m地点へと下りにかかる。 急いでも足場が悪いので無理せずに下った。鞍部手前で先行のグループを追い越し徐々に登り直し雪渓横切って2600mに戻った。 ハイマツ帯を戻る。登ってる時にはしっかりした足場で登りやすいと思っていた尾根も下りとなると脆く滑りやすく安定に欠けた。 樹林帯に入り2400mを過ぎ徐々に下降し人の声が聞こえるようになり小屋に到着。甘いジュースを購入し小憩した。 |
|
宿泊の人達の談笑を後に小屋前のピークを登り小屋とガスに隠れた本山を振り返り最後の下りに入った。 ゆっくり下っても2時間チョイ位で完了するはずなので楽しみながら下った。 ガスもはりだしてきたので無理せず200m毎に水分を取りながら汗を落しながら急下降をした。上着は汗で重くなった。腕まくりをし体温を冷やしながら下った。 1400mを過ぎるとガスはなくなり更に暑いだけの下りが続く。1200mあたりから再度沢音や重機の音が聞こえだした。 12時間近く前に通った松尾平までの平坦な道を歩き最後の1000m標識に到着。標識にもたれ最後の休憩をした。小屋で買ったジュースを飲み干す。 更に手持の水分をほぼ片付け帰るための最後の下りにかかる。 |
2800m地点から右端2600m地点を見下ろす。 |
地元ナンバーの人に風呂情報を聞いたら、馬場島荘で入れるということなので早速訪れ風呂に入った。 帰宅準備をし馬場島を後にした。途中砕石現場の自販機でサイダーを2本買いし咽が生き返った。 「熊が出るぞー」の看板の部落先で自宅にメールを入れ、ガソリンを追加し明るいうちに高速に乗った。 ハンドルを持ってると今回は急登のため両手で前面の何かを掴みながら登り続けたので左手の親指が面白いように引きつけを起こした。 |
下山直後、登山口の石碑の前 |
後日談、去年槍が岳を登った後足腰、足裏に激痛が続いたけど今年は痛みがない。筋肉が落ちた割には影響が少ない。加齢でマヒしてるだけなのか?
2006年8月1日 火曜 18:09 豊橋自宅出発 20:21-20:21 荘川IC下りる 20:58-20:58 白川郷IC入る 21:57-21:57 立山IC下りる 22:48-22:48 馬場島駐車場 |
2006年8月2日 水曜 4:40-4:40 馬場島駐車場出る 5:22-5:22 1000m 10:00-10:00 2400m先ハイマツ帯入る 12:26-12:46 剣岳2999m 13:46-13:55 2600m 16:48-16:56 1000m 17:25-17:25 馬場島駐車場 22:30-22:30 豊橋自宅着 |
![]() |